ぺんたゴンチャです。

かつてシーゲル流投資というものがもてはやされたことを、あなたはご記憶でしょうか?最近になって投資を始めた方はあまりご存じないかと思いますので、簡単に説明します。

シーゲル流の投資とは、増配力のある高配当銘柄をポートフォリオのメインに据え、その配当の再投資によって資産を拡大していく、という手法です。シーゲル教授の書いた本から生まれた投資手法です。

配当をきちんと出せる、且つ、配当を増配していける会社は、堅牢な事業をしている企業と見なすことができる点で投資に値すると言われて来ました。

2017年頃でしょうか、様々なブログやツイッターなどでシーゲル流投資が熱く語られ、信奉者が増えたのは。

「明日、あさってに結果が出なくても、きっちり配当を出せるのなら、その配当を再投資することで株数が増え、長期的には資産を築ける」と喧伝されてきたのです。これが個人投資家にウケたわけです。
個人投資家たちは、特殊な手法や日々の相場の変動は関係ない、信じて投資していけばいつか大成すると信じました。

また、毎月のように配当が入ってきて、配当再投資によって株数が増えると、配当も増える・・・結果、「私の今年の配当は〇〇万円になりました!」と喜ぶ投資家のツイートを心の拠り所としました。

彼らは、そのような投資家ドリームを実現してくれる銘柄として、高配当銘柄を探した結果、タバコ会社、石油会社、通信会社に偏ったポートフォリオを組むに至ったのでした。

代表銘柄としては、

・PM フィリップモリス(タバコ)
・XOM エクソンモービル(石油)
・T AT&T(電話・通信)
・MCD マクドナルド
・MMM 3M(資本財)
・IBM  IBM(コンピュータ)

などを買っている投資家が多かったです。

その当時、例えば、タバコ会社のフィリップモリスは配当利回りが6%ほどあり、シーゲル流投資に魅せられた投資家たちは、配当再投資をすれば12年で倍になると考えました。

しかし、彼ら個人投資家にとって10年、20年などという月日は長すぎました。インデックスを買い持ちしていれば、ずっと良いリターンが得られる状況にあって、ひたすら下げ続ける高配当銘柄・・・。

10年どころか3年すら持てなかったのでしょう。今ではシーゲル流投資などということを言う個人投資家はほぼ見られなくなりました。

具体的に見ていきましょう。2018年からの各銘柄のパフォーマンスです。
まず、フィリップモリス(PM)です。

pm20210902

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オレンジ色の線は、VTI(全米株式ETF)です。
指数が+70%に対して、フィリップモリスは-2%です。これでは配当の再投資をしても、指数に圧倒的に劣後します。

次にエクソンモービル(XOM)です。

xom20210902
リターンは-35%!安くなった株価は、株数を増やす点では最適と言えますが、果たしてどれだけの投資家が下げ続ける株を買い続けることができたでしょうか?

次も高配当で定評のあるAT&Tです。

ATT20210902
こちらも2018年から現在までのリターンは-30%と酷いです。

私、ぺんたゴンチャはシーゲル流投資がいけないとは言っていません。なぜなら、この投資手法が良かったかどうかは超長期で見ないと分からないからです。とはいえ、そんな長期間に渡って我慢し続けることができる人はほとんどいません。あなたは耐えらるでしょうか?

重要な点は、まさにこの点にあります。

ちなみに、シーゲル教授は、例として上記のような銘柄を挙げているに過ぎず、タバコ会社に投資しろとは言っていません。

教授の著作を曲解した挙げ句、自分の資産が増えないどころか減る状況にいっときも我慢できず損切りし、今ではレバナスなどのレバレッジ型のETFに全力投資する・・・。わけの分からないインフルエンサーに振り回される個人投資家の末路は決まって悲惨です。

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