ぺんたゴンチャです。
ジャニーズの創始者といえば、誰もが知るジャニー喜多川さん、そしてメリーさんであります。先日のその辣腕経営者、メリーさんが亡くなったとニュースがありました。
投資ブログなのに、いきなりジャニーズの話?!と驚かれた向きも多いと思いますが、一つの企業の栄枯盛衰を取り上げるのに、これほど典型的なものもなかろうと考えたからです。
ジャニーズ事務所は上場企業ではないので売上がどれくらいかは分かりませんが、j-castの記事によると、2006年頃には700億円くらいの売上があったのではないかと書かれていました。
その後、国民的スターのSAMPが解散に追い込まれ、多くのタレントが離脱したことは記憶に新しいところです。
ジャニーズ事務所は、SMAPという稼ぎ頭、いわばロングセラートップ商品を自らの手でなくしてしまうわけで普通の企業経営の観点から言えば、さっぱり意味が分からないのですが、単なるオーナー企業だと考えればすごく分かりやすいです。
↑ここがあのジャニーズ帝国の本部である。
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SMAPをマネージメントしていたのが、元マネージャの飯島氏です。彼らをはじめとした人気タレントをプロデュースしていたわけで、これは一般的な企業でいえば、有力な事業部の事業部長みたいなものと考えられます。
これまた普通に考えれば、そのような功績のあった人がやがて社長に就く、というのが定石なのですが、ジャニーズ事務所は違いました。
メリーさんは自分の娘に会社を継がせたかったので、飯島氏のことが邪魔になったのです。居場所がなくなった彼女は会社を去ることになるのですが、このとき、飯島氏を慕っているSMAPは彼女についていこうとするのです。
それがメリーさんの逆鱗に触れてしまい、あとは皆さまご存じの通り、全国放送のテレビでいじめのような醜悪な謝罪をさせられることになったのでした。
これが上場企業であれば全然違ったでしょう。株主が認めなければ、社長になれないわけで、そして株主は当然ながら最も儲けを出してくれる人を経営者に望むからです。
結局、一族にとって合理的(とまでは言えない)だが、企業経営としてみたら全然イケてないことが行われたと考えられます。オーナー企業としてはあるあるです。
タレントを食べさせていく、社員を食べさせていく、ゴーイングコンサーンを考える……そういう当然のことが考えられなくなってしまったわけです。
最も優秀で、最も社員からも信頼があつい経営幹部を追い出し、主力事業も潰してしまったわけですから、その代償は大きかったと言えます。結果、かつて盤石の強さを誇ったジャニーズ帝国も過去のものとなってしまいました。
このように、年齢がいくと、いかに名経営者、敏腕と呼ばれた人でも、判断力がなくなってきます。
これはジャニーズに限らず、また会社経営に限らず、古今東西の典型的なパターンです。ある統計によると、経営者が年寄りであるほど、利益率は低いという調査もあります。
年齢を重ねすぎたオーナー兼経営者の判断力が鈍り、会社を潰してしまう・・・それは上場、非上場に関わらず、日本企業の縮図なのかもしれません。有望な銘柄選択の一助となれば幸いです。
すべてはあなた次第です。
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