ぺんたゴンチャです。
短期売買は、ある意味ギャンブルみたいなものです。しかし、当たればソッコーでお金持ちになれることから多くの人が夢を見ます。私ぺんたゴンチャは基本的には、資産の大部分を長期の株式投資で運用していますが、一部資金は短期売買の証拠金として使っている為、こうした「ソッコーでお金持ちになりたい」ような人々の思いは理解しています。
どうせやるなら、もちろん儲けたいわけですが、ギャンブルと非常に似ている、参考にすべきことがあります。それはお金の賭け方、言い換えれば、ポジションサイジングです。
例えば、手元に300万円あるとします。一回のトレードが勝率50%だとします。一回勝てば、掛け金は倍になるものとします。
このやり方で10回の勝負を挑みました。
あなた「手元に300万円ある…。1回勝てば、賭け金は倍…。俺の見立てでは勝率は50%。簡単だ。資金の1/3を賭ければ、いきなり2連敗しても大丈夫だ…」
ざわざわ…。
1回目の勝負は、勝ち。100万円賭けたので、これが200万円になって帰ってきました。合計500万円!ざわ…ざわ…。
しかし、次の勝負は負け!賭けたお金の100万円が減ってしまい、資産は400万円となってしまいました。
あなた「くっそ!100万円スッてしまった。なんとか取り戻さねば・・・」
その意気込み虚しく、さらに負けて、100万円を減らし、連敗が続き、気づけば残りは200万円になってしまいました。せっかく500万円まで積み上げたのに、いまや当初の資産よりも少ない状況です。
あなたはここでどういう行動を取るでしょうか?
一つの戦略として考えられるのは、損を取り戻すべく、賭け金を増やすことです。勝てば一気に挽回できます。
さて、どうなったでしょうか。これをシミュレーションした一例をご覧ください。下のグラフは、こうしたトレードを10回やったときの資産の増減を表しています。

↑負けたら賭け金を増やす戦略は儲かる!・・・のか?
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「おおっ!すごい!300万円から始めたら、10回目には1700万円まで増加している!!」
と思ったでしょうか?
株でもFXでも、こうしたトレード戦略を採る人は結構多く、大きく資産を増やす例はままあります。しかし、ブログや投資雑誌に登場する人は生き残った一部の幸運なトレーダーであることに気づかないといけないのです。
損を取り戻したい、という感情は非常に人間的であり、ある意味、実行しやすいです。熱くなってくると、「次で挽回してやる!」とばかりに、大きな賭けに出ます。
そして、これが成功することも多いため、そのヒリヒリ感が快感で癖になってきます。
先ほどお見せした資産のシミュレーションは、実は幸運な一例に過ぎません。負けた分を取り戻すべく、賭け金を大きくするトレードは実は、かなりの確率で破産してしまいます。
先ほどの条件でシミュレーションを繰り返すと、どれくらいの確率で破産する(資金がゼロになる)と思いますか?
なんと60%の確率で破産します。
次のグラフをご覧ください。同じシミュレーションを10回繰り返したときのそれぞれのケースでの資産増減を表しています。

↑資産がゼロになってしまうケースが多い・・・。
グラフはごちゃごちゃしない為に、10回分のシミュレーションですが、50回やっても100回やっても、ほぼ6割くらいのケースでは破産となりました。グラフで、折れ線が上のほうに向かっている本数が少ないのがお分かりになると思います。
しかも、これは『50%の確率で勝てて、勝ったら掛け金が倍になる』というかなりの好条件なわけで、リアルのトレーディングではもっと早く破産してしまうでしょう。
負けたら掛け金を増やす戦略は、捨て身の突撃と言えます。遅かれ早かれ戦闘不能になるのですが、熱くなってしまうとこんな簡単な計算もできなくなってしまうのが人間です。
負けたら掛け金を増やす戦略は、捨て身の突撃と言えます。遅かれ早かれ戦闘不能になるのですが、熱くなってしまうとこんな簡単な計算もできなくなってしまうのが人間です。
トレーディングでお金持ちになりたいなら、むしろ、負けたら賭け金を減らすのがセオリーです。損を取り戻すには時間が掛かってしまいますが、生き残っていればいつかは挽回できるからです。
すべてはあなた次第です。
ぺんたゴンチャから親愛なるあなたへ。
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