ぺんたゴンチャです。

年金が支給されるのは、70歳に引き上げられる公算がかなり高いです。年金を支えている現役世代が少なくなり、払いが大きくなるのですから、年金財政を維持しようとするなら、できるだけ支払いを遅くするしかありません。

一方、あなたや私のようなサラリーマンは、60歳で定年になります。つまり、労働収入がゼロになりますが、年金収入の開始までは10年もあります。

ここで、世の中のFPたちが声高に叫ぶのが

「定年時に住宅ローンが残っていると、老後破産まっしぐらです!できるだけ早く繰り上げ返済を活用して、60歳までに完済しましょう!」

ということです。本当にそうなのでしょうか?
私ぺんたゴンチャは、これは投資脳がなく節約術しか計算できないFP(フィナンシャルプランナー)のざれ言と断じます。

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FPの意見を多くの人は真に受けて、できるだけ早く完済する為に、住宅購入時にありったけの現金資産を頭金に使ってしまいます。

そして、ボーナスが入るたびに、繰り上げ返済に回そうとするのですが、意外とそれは難しく、単に貯金がなく、住宅ローンもたっぷりの大変な家計が出来上がります。

お教えしましょう。ローン残高をゼロにすることが目標ではいけないのです。負債と金融資産を合計した金額が、いつプラマイゼロになるかが問題なのです。これはお金持ちになるためには必ず理解すべき考え方です。

例えば、ローン残高が1000万円あるとします、そして、現金や株式等の現金同等資産(金融資産といいます)が1000万円あるとします。この場合は、実質的には借金ゼロと解釈します。

なぜなら、手持ちの金融資産でその気になれば、すぐにローンを返済できるからです。

ですが、この時点でローンを完済するようなことはしません。なぜでしょうか?

これは投資の考え方を活用します。投資とは、安い金利で資金を調達し、より高い金利で運用し、結果としてその金利差を得る行為です。

この例ですと、ローン金利はほとんどゼロだとします。一方、株式市場の運用利回りは6%だとします。歴史的に見れば、この程度はマイルドな想定です。

ローンを返済しないことによって、手持ち資産1000万円を年6%で運用できるわけですから、あえて借金はそのままにしておくのです。

もし、ローンを一括返済してしまえば、手持ちの金融資産はゼロになりますから、資金運用はできず儲けが出せません。

これをもう少しリアルな例で考えてみましょう。

・あなたは今35歳だとします。
・手持ちのお金は1000万円あります。
・4500万円の住宅購入を検討しています。
・ボーナスは年100万円貰えます。
・毎月、10万円の返済が70歳を超えても続く見込みです。
・60歳で定年の会社に勤めています。

どうしますか?

1000万円を頭金に入れて、年100万円の賞与も繰り上げ返済に入れてしまいますか?

ぺんたゴンチャの答えは、「1000万円の手持ち資金は頭金に入れず、株式市場で運用すべし。年100万円の賞与も株式で追加投資すべし。」です。

株式運用が年6%で回るなら、なんと10年で実質完済の状態となります。次のグラフをご覧ください。

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↑なんということでしょう。FPのいうことを聞かなければ、あっという間にローンは実質完済です。

オレンジの棒グラフが金融資産、青色の棒グラフがローン残高です。折れ線は、金融資産とローン残高をネットしたものです。

このグラフから、現金を頭金や繰り上げ返済に回さないほうがずっと早く、実質完済できることがお分かりいただけると思います。ちなみにこの計算でいくと、60歳時点では、ローン残高は1500万円に対し、金融資産は1億円近くとなります。

定年で労働収入がなくなっても、1億円の金融資産が配当金を生み出してくれるわけで、例えば、この時点で年5%の配当利回りを得られる高配当株ポートフォリオに組み替えれば、500万円の配当収入が得られますし、バランスの良いポートフォリオならば、配当利回りは通常は2%程度ですから、年200万円の配当+生活に不足する分は株式を少しずつ売却して、暮らしていけばよいのです。

どうでしょうか?

最初に頭金をどのように使うのか次第で、これだけの格差が生まれてしまうのです。まだ投資もやったことがないFPの言うことを聞くのですか?

とはいえ、ズブの素人がいい加減に株を売ったり買ったりしたら、それこそ破産しますので、投資リテラシーを高めることは必須です。お金持ちになりたければ、FPの言うことを聞くより、投資理論を勉強すべし!

すべてはあなた次第です。


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