暴落暴騰が続くと、面白味が出るのがオプションです。いや、恐ろしさが増すと言った方が良いですね。オプションの価格は、株価とボラティリティによって非常に大きく変わります。結構、ヤケドした人も多いのではないでしょうかね。

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日経オプションの値段がどれくらい乱高下するか見てみましょうか。基礎知識として、日経オプションの呼び値は1000倍です。オプション価格が1円というのは1000円のことです。


2018/12/18火曜日 日経先物価格は21440円でした。このときオプションを売って儲けようとします。オプションは売りが圧倒的に勝率が高い。ほとんど儲かると言って良い。

あなたは「そこまで下がらないだろう」と思える権利行使価格として18000円のプットオプションを売ることにしました。


権利行使価格18000円のプットオプションの価格 13円でした。

1枚の金額は、13円x1000=13000円です。


つまり、18000円に下がらなければ、1枚売れば13000円の儲けです。勝率が高いならもっと儲けたいですよね。というわけであなたは20枚売ることにしました。


13円 x 1000 x 20枚 = 26万円


うまく18000円に下がらなければ26万円の儲けになります。イイですね!

さあ一週間後、クリスマス明けの12月26日、日経の値段はいくらでしょうか?なんということでしょう!日経は18940円にまで下がってしまいました!


オプションの値段は…?オプションの値段はどうなったの…?!!

……390円まで急上昇です。


390円 x 1000 x 20枚 = 780万円!!!


つまり、26万円で売り始めて、780万円まで値上がってしまったのです。

754万円の損失です…。


これがオプションです。

オプションの値段は株価とボラティリティです。米国だとボラティリティはVIXという指数で簡単に見ることができます。VIXが低い期間は結構長く続く続くものですが、ある時急激に上昇します。まさに今回のように。


はっきり言って、オプションの売りで儲け続けるのは不可能と言ってよい。必ずある日死にます。


逆に長期の株式投資家としては、VIXは日経VI指数といったオプション市場を観測できる指数を監視しつつ、これが急上昇した際は特に強気に株を買うべし!VIX急上昇は売りのクライマックスなのですから。